私は最後の砦ボーカルスクールに出会う前の約4年間は、独自に「奇跡のボイス
トレーニング」と「奇跡のハイトーンボイストレーニング」(弓場徹著)を購入
し週3~4回程度のボイストレーニングを続けていました。本やCDで理解できない
所や不安なところは弓場氏のレッスンを実際に受けた方が公開していたHP で積
極的に質問したり、弓場氏の旧HPに開設されていた掲示板内の書き込みを食いつ
くように読んで理解を深めるように尽力していました。そのおかげもあって、息
漏れの少ない裏声(コーディネイティッドファルセット)や息漏れの裏声(ピュア
ファルセット)についての理解はほとんど間違いはなく、両方を意図的に分けて
発声することもできていました。しかし混ざった声・混ぜ声と言われるフェイン
ドボイスについては自分で発声できているのかどうかさえ判断できないままト
レーニングを続けている状態でした。

そんな状況のまま孤独な練習を4年間続けていました。発声のレベルは僅かに向
上しているのは感じていましたが、相変わらずフェインドボイスは理解できてお
らず、音程もうまくとれないばかりか、すべての曲を1オクターブ下で歌ってし
まうといった問題がいつまでも解消されていませんでした。自分には教師となっ
てくれる人が必要と感じてボーカルスクールを探しているときにこのスクールに
出会いました。HPをくまなく読んでいくと弓場研究室で発声を学んでいたという
ことが書かれており、すぐに体験レッスンを申し込みました。

体験レッスンを受けてから現在(2010年7月)で4ヶ月ですが、上に書いた問題点は
解決し、先生からも音痴の域はすでに脱しているとのお墨付きもいただきまし
た。とくにフェインドボイスについては「既にフェインドボイスで発声できてい
る」ことがわかり、今はその発声に磨きをかけているところです。またフェイン
ドボイスと言っても混ぜ方が未熟な声もあれば、より理想的な鋭い声があるとい
うこともレッスンを通して気付かされました。現在は通常の歌のレッスンに加え
てビブラートの練習も行っています。まだまだうまくは行きませんが、レッスン
を受け始めてから今日まで常に新しい声の可能性を発見し続けています。

現在(2010年7月)は歌をある一定のレベル以上で安定して歌うことが目標です
が、将来的には歌を聴いた人がただ単に「上手」と感じるレベルを超えて「すご
い!」と心の中で感嘆符をつけてしまうくらいのレベルまで到達できればと考え
ています。私はプロを目指しているわけではありませんが圧倒的な歌唱力には憧
れを感じます。

私はこのスクールに通うまでは、歌うことやボイストレーニングについて一人で
は解消のしようのない不安や問題を抱えていました。ほぼ毎日のように某巨大匿
名掲示板のスレッドを更新がなくても日に何度も確認したり、弓場氏がメディア
に出るとわかればチェックし、週に3~4回のボイストレーニングを欠かさず行っ
てきました。

自分の経験からも、また某掲示板を見ていても多くの方が「これでいいのだろう
か?」という不安を帯びた疑問を抱えながらトレーニングを続けているように思
います。このような状況を独りでまたは掲示板でのアドバイスや書籍、CD、DVD
だけで乗り切れる人は少ないのではないでしょうか。もちろん前述した手段で疑
問点の多くは解消されますが、限界もあると感じています。やはり「これでいい
のだろうか?」という疑問に対してOK、NGを示し、正しい見本を目の前で実演し
てくれる先生の存在は大きいと感じています。私が4年間一人でトレーニングに
つぎ込んでいた労力は全く無駄だったとは思っていませんが、ずいぶんと遠回り
をしてしまったとは感じています。トレーニングに費やす気力も時間も無限では
ありません。私はもう少しで諦めてしまうところまで来ていました。もし私のよ
うに悩みながら実践し、それでも上達を感じられない袋小路にいる人や、どこに
向かったらいいかわからずつまづき感を持っているような方が居ましたら体験
レッスンを受けてみるのもいいかもしれません。体験レッスンで疑問をたくさん
ぶつけるのもいいと思います。先生は質問には丁寧に答えてくれますし、そうす
ることで今の状況から脱するきっかけをつかめるかもしれませんしね。