音痴矯正のトレーニングでは、イタリアの教会で生まれた歌唱法(以下チャーチベルカント)は短期間に音源レベルで劇的な変化をもたらします。
まず、地声と裏声をはっきりと分離して、その後、表声と裏声をそれぞれ強化し、表声と裏声を自由に行き来出来るようにトレーニングしていきます。
この後に、地声と裏声を分け目なく歌えるようにトレーニングを行っていき、これを基にして様々な歌唱を自由に行えるようにするのがチャーチベルカントの最終目標なります。
地声と裏声を隔てる壁は非常に高く科学的にもそれは裏付けることが出来ます。それは、裏声を支配する伸展筋は上喉頭神経、地声を支配する閉鎖筋は迷走神経から枝分かれした、下喉頭神経に支配されており、裏声と地声の神経回路は別々だと言うことです。これは、裏声と地声を融合させることが非常に難しいことをあらわしています。体の動きにたとえれば、ボールの上に乗り、お手玉をすると言ったところでしょうか。要するに、器用な体の動きが求められるのです。
これにかかる時間は人によりますが、非常に長く、マンチーニが「忍耐で乗り切れ」と言っていることからもその難しさが伺えます。またこのように文章を読んでいくと、自分ひとりでも出来るかもしれないと思われる方がいるかもしれませんが、喉は間違った声を出していくと融合されず、声帯を痛めてしまうことも珍しくありません。ゆえに昔から、マエストロと呼ばれる教師が熱心に生徒の声に聞き入りレッスンを行ったのです。

さて本題の音痴矯正ですが、初回のレッスンで歌えるようになった後は、出来ればレッスンについてのところでも書きましたが、三ヵ月継続してレッスンを行うことをお勧めします。それは、レッスンの成果を固定させるための時間でもあり、カラオケなどに行く場合、レパートリーを増やす必要もあるからです。

あなたも、勇気を出して歌のある暮らしを手に入れてみませんか。